今年公開された話題作において、彼女が演じた難役は各方面に大きな衝撃を与えた。単なる演技の巧みさではない。役柄の痛みを自らの骨肉として引き受け、スクリーン越しに観客へ突きつける迫力。批評家たちは口を揃えて「今年のベストパフォーマンス」と称賛を惜しまない。
「カメラの前に立つ時、自分という人間は一旦消え去る」。過去のインタビューでそう語っていた彼女の言葉通り、そこには美波という個人の自我すら削ぎ落とされた、純粋な表現だけが残されている。監督の無茶とも思える演出要求に対しても、彼女は即座に期待以上の解を提示してみせる。