住基カードを最後まで手放さなかった人々の中には、単なる手続きの面倒くささだけではない、深い懸念を抱く層が一定数存在する。それは、マイナンバー制度に対するセキュリティ上の不信感だ。
「住基カードのときは、情報漏洩のニュースをほとんど聞かなかった」と語る利用者は少なくない。国家による一元的な個人情報管理に対する警戒感が、結果として「機能が制限されているからこそ安全」という、住基カードへの奇妙な信頼感を生み出していた。しかし、有効期限が切れてしまえば、どれほど愛着があっても公的な身分証としては一切機能しなくなる。