長年「常識」とされてきたコメ作りのあり方にも、地殻変動が起きている。アジア各地や日本の研究機関で実用化が進む「多年生イネ」の作付面積が、2026年に入り一気に拡大した。毎年春に代かきを行い、苗を植え直す作業が一切不要。収穫後も株を残しておけば、翌シーズンには同じ株から再び稲が育ち、2年目以降も収穫が可能となる革命的な品種だ。
高齢化と離農に悩む日本の地方農家にとって、重労働である春の農作業をスキップできるメリットは計り知れない。トラクターの燃料費や苗代の削減効果は年間で数十万円規模に上り、温室効果ガスであるメタンガスの排出量も劇的に削減される。食料安全保障の面からも、低コストで収穫を継続できる新たな農業モデルとして政財界からの期待が高まっている。