気候変動に伴う大型台風の頻発や地球規模の海面上昇は、日本の沿岸都市にとってもはや無視できない現実脅威だ。そうした中、固定式の堤防だけに頼らない「水位とともに上昇する浮体式防災インフラ」への注目が急速に高まっている。
例えば、臨海部の物流拠点や緊急ヘリポートを浮体化させることで、最大級の高潮や津波が襲来した際にも水没を回避し、機能を維持することができる。2026年には、地方自治体が主導する防災型メガフロートの整備計画が全国5カ所で本格始動した。「水に対抗して跳ね返すのではなく、水に乗って受け流す」。構造概念の根本的な転換が、沿岸部における都市防災のレジリエンスを格段に引き上げている。