思い返せば、2026年から2026年にかけて社会現象となったのは「退職代行サービス」の急増だった。会社や上司と直接向き合うことすら苦痛と感じた労働者が、第三者を挟んで一方的に関係を断ち切る——それは極限まで追い詰められた労働者の切実な自己防衛だった。
だが、2026年の現在は潮流が明らかに変化している。一方的な断絶ではなく、会社や同僚との良好な関係を保ったまま、意図的に一定期間の距離を置く「ポジティブな離脱」が急増しているのだ。市場ではこれを「おいとま型退職」あるいは「自己主導型サバティカル」と呼ぶ。
離職の理由もポジティブだ。単に次の転職先を決めて飛び移るのではなく、「数ヶ月間、完全に脳を休ませる」「海外で短期ボランティアに参加する」「AI時代に必要なスキルを再学び直し(リスキリング)する」といった、明確な充電目的を持っている。自ら決断して取る「お暇」は、いまや意志あるキャリア選択の一環なのだ。