訪日外国人旅行者にとって、日本の鳥料理店は単なる食事処ではなく「最高峰のパフォーマンス劇場」だ。目の前で備長炭の熾火が立ち上り、職人が一瞬の狂いもなく串を返す。焼き上がりの煙とともに漂う芳醇な香りは、視覚・嗅覚・味覚を刺激する極上のエンターテインメントとして映る。
「Yakitori」という言葉は、すでには寿司や天ぷらに並ぶ国際語だ。欧米やアジア圏からのトラベラーたちは、部位ごとの味わいの違い(皮の香ばしさ、レバーの濃密さ、手羽先のジューシーさ)を熱心に学び、SNSで発信している。文化の境界線を越えて人々を惹きつける力が、そこには確実に存在する。