1979年のデビュー以来、日本の音楽シーンのトップランナーとして走り続けてきた歴史は、決して平坦なものではなかった。ミリオンヒットを連発した時代の爆発的な熱狂。そこから訪れた幾多の苦難や、世間を揺るがした大きな波瀾。しかし、彼の真価は打ちのめされた後の生き様にこそ表れている。
ステージを一度去り、再びマイクの前に立った時、そこにあったのは装飾を削ぎ落とした「生身の表現者」の姿だった。歌うことへの飢えと執着。それこそが、どんな逆風の中でも彼の声が潰れなかった理由だ。ファンの歓声に応えるためではなく、自らの命を燃やし尽くすように歌う姿に、人々は再び魅了されていった。