伝統工芸や和菓子といった分野は、長らく若い世代からの距離感が指摘されてきた。しかし、ここではその常識が見事に覆されている。週末になると、10代から30代の若者たちが全国から足を運び、数時間待ちの整理券を手に入れようと列をなす。
仕掛け人は、伝統ある京菓子職人の家系に育った若き匠と、世界的に活躍する空間ディレクターのコラボレーションだ。味わう直前に器の上で完成する繊細な演出や、口に含んだ瞬間に解ける水分量の計算。写真や動画を超えた「その場にいるからこそ得られる体験」が、デジタルネイティブ世代の知的好奇心を刺激して離さない。