今夏の甲子園球場周辺は、早朝から熱帯夜のような蒸し暑さに包まれていた。熱中症警戒アラートが連日最高レベルに達し、グラウンド上の体感温度は50度に達していたとされる。救急搬送される観客やグラウンド上で足をつる選手が相次ぎ、医療専門家チームからの「これ以上の試合継続は生命の危機に直結する」との勧告が決め手となった。
かつては「汗と涙の甲子園」と美談で語られた情景も、気候変動が進んだ現代においては精神論で片付けられない。現場の医師は「熱中症は最悪の場合、多臓器不全を引き起こし死に至る。スポーツイベントを開催できる環境の閾値を超えている」と強い危機感を口にする。