比嘉監督の原点は、1999年春の選抜大会にある。沖縄県勢として初の甲子園優勝を果たしたあのセンバツで、マウンドに立っていたのは他ならぬ比嘉氏本人だった。小気味よいテンポと巧みな制球力。相手打線を翻弄するピッチングスタイルは、全国の野球ファンに強い印象を残した。
大学・社会人野球を経た後、母校の指揮官に着任したのは2006年。わずか2年後の2008年春には、監督としてチームを再び全国制覇へと導いた。選手として、そして監督として母校を全国の頂点に押し上げた例は極めて珍しい。甲子園の土の感触と緊張感を誰よりも知る男。その経験値こそが、土壇場での冷静な采配を支える最大の武器となっている。