高校生の投手において、球速や球威以上に評価を分けるのが「マウンド上での精神力」だ。新垣がスカウト陣から高い評価を受ける理由は、ピンチの場面でこそ発揮される冷徹なまでのゲームメイク能力にある。
走者が得点圏に進んだ際、多くの若き投手は力みから制球を乱す。しかし、新垣は真逆だ。走者を背負うと球速が2〜3キロ上がり、コーナーへの投げ分けが一段と厳しくなる。「ランナーが出てからが彼のアディショナルタイム」と称されるほど、ギアを上げるタイミングを完全に把握しているのだ。状況に応じた配球の組み立てを捕手と瞬時に共有し、最小失点どころか三振で切り抜けるメンタルの強さは、プロのスカウトにとっても魅力的と言わざるを得ない。