2026年大会は、参加国拡大と移動距離の過酷さから、史上最も戦術的柔軟性が求められるワールドカップと言われる。林陵平氏が絶えず指摘するのは、ハイプレッシングの裏に潜む「ネガティブトランジションの整理」だ。ボールを失った瞬間の数秒間、いかにチーム全体が連動して撤退と即時奪還の判断を下すか。世界トップレベルのクラブが見せるこの動きは、いまや代表チームの勝敗をも左右する。
日本代表の進化についても、彼は独自の分析を提示する。個々の選手が欧州トップクラブで主力として君臨する現代、チームとしての構造的強みが試されている。「個の打開力に依存するのではなく、配置の優位(ポジショナルプレー)をいかに試合展開に応じて変化させられるか」。試合の流れを劇的に変える即効性のある戦術修正こそ、日本が世界最高峰の舞台で躍進するためのキーファクターとなる。