2001年9月11日の真実|米同時多発テロ全貌と動機、25年の教訓

2001年9月11日の真実|米同時多発テロ全貌と動機、25年の教訓

2001年9月11日の真実|米同時多発テロ全貌と動機、25年の教訓の特集記事をご紹介します。最新トレンドが満載です。

なぜ、民間人を巻き込む未曾有の無差別虐殺が行われたのか。その背景には、指導者オサマ・ビンラディンが抱いていた激しい反米感情と、イスラム原理主義に基づく過激な政治思想がありました。

ビンラディンは1996年と1998年に「対米宣戦布告」とも呼べるファトワ(宗教見解)を発表し、すべてのイスラム教徒に対して米国の軍人および民間人を殺害することを義務だと主張しました。その主な同時多発テロ理由と動機として掲げられたのは、次の3つの論点です。

第1に、1990年の湾岸危機以降、イスラム教の2大聖地(メッカとメディナ)を抱えるサウジアラビアに米軍が駐留し続けていたことへの憤りです。厳格なワッハーブ派の信仰を持つ原理主義者にとって、異教徒の軍隊が聖地周辺に居座る行為は耐え難い冒涜と映りました。

第2に、パレスチナ問題における米国の圧倒的なイスラエル擁護姿勢に対する報復です。パレスチナ人が軍事制圧や人権侵害に晒されている元凶は米国の武器供与と外交庇護にあるとし、全イスラム世界の怒りを煽るプロパガンダとして利用しました。

第3に、湾岸戦争後のイラクに対する国連経済制裁です。米国の主導によって長年続けられた制裁により、医薬品や食料が不足し、数十万人単位のイラクの民間人や子どもが命を落としたと主張し、これを「米国によるジェノサイド」と糾弾しました。

軍事力で圧倒的な米国に対して正面衝突で勝つことは不可能です。アルカイダの真の狙いは、米国の象徴である金融の中心(世界貿易センター)、軍事の中枢(ペンタゴン)、政治の中枢(議会)を破壊することで心理的パニックを引き起こし、米国を中東の泥沼の戦争へと引きずり出すことでした。帝国を過剰反応させ、軍事・経済的疲弊を招いて自壊させる――それが彼らが描いた非対称戦のシナリオでした。

山本 拓海
Author

山本 拓海

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。