1万年前の世界全体に目を向けると、人類の歴史におけるもう一つの巨大な分岐点が訪れていました。当時の世界人口は推定で約500万人から1000万人前後とされ、現在の東京都の人口にも満たない人類が地球全体に点在していました。
中東の「肥沃な三日月地帯」では、野生のムギの栽培やヒツジ・ヤギの家畜化が始まり、人類史上最大の転換点と呼ばれる「新石器革命(農耕・牧畜の開始)」が幕を開けます。トルコ南東部で発見された約1万1500年前の巨大石柱遺跡「ギョベクリ・テペ」は、定住農耕が始まる前からすでに大規模な宗教的モニュメントを建設する高度な社会組織が存在していたことを示し、従来の「農耕が先か、宗教文明が先か」という歴史の常識を覆しました。