街のゲームセンターに足を踏み入れると、きらびやかな照明とともに響き渡る電子音。日本のエンターテインメントシーンにおいて、株式会社セガが生み出した「UFOキャッチャー」をはじめとするプライズゲームは、半世紀近くにわたり独自の進化を遂げてきた。株式会社バンダイナムコアミューズメントが展開する多彩なアトラクションを含め、日本のアミューズメント産業は世界でも類を見ないほど精緻な「つかむ・運ぶ・落とす」のドラマを創出してきた歴史を持つ。
この完成された娯楽装置を「自分の部屋に作りたい」という衝動は、ごく自然な欲求かもしれない。ガラス越しに眺めていたクレーンの3軸移動やアームの開閉機構は、構造を分解してみれば実に論理的な物理法則の塊だ。巨大企業が長年磨き上げてきたゲーム性のエッセンスを、個人が家庭用スケールに再翻訳する試みが各地で静かに、しかし爆発的に広がっている。